この用語解説は、本文の説明のために付しました。
一部、加筆したところはありますが、内容はほとんど『表具−和の文化的遺伝子』からの抜粋です。
表具関連の符丁、用語はここに紹介したものの他に、まだまだ多くあります。
もう少し詳しくお知りになりたい方、また表具にご興味のある方は、
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ア行カ行サ行タ行ナ行ハ行マ行ヤ行ラ行ワ行

  用語 読み 解説
タ行 ダイアパー ダイアパー diaper(英)。菱形や正方形を充填した、格子を基本とする西洋の幾何学紋様。
台表具 ダイヒョウグ 作品を本紙よりも大きな地紙(台紙)に押し、それを本紙寸法として軸装すること。台張表具ともいう。
宝尽し文 タカラヅクシモン 宝物を象った文を幾種か配したもの。宝尽し文はそもそも、八宝文と呼ばれる仏教の宝物から派生した八吉祥、および八吉祥以外の宝物文(雑宝)を取り混ぜたもので、組合せは必ずしも一定したものではない。また、雑宝のみによる8種の宝物文で構成される雑八宝文、あるいはこれから任意に幾種か選別して配した文様も宝尽し文という。なお、こうした宝物を混ぜあわせて文様化する思想は中国に始まり、宝尽し文が日本では室町時代から流行したといわれている。
溜塗 タメヌリ 作品の支持体として規格化された板紙。表面には画仙紙の他、鳥の子紙や麻紙など多用な支持体が貼られる。なお、色紙とはそもそも染紙を意味したが、平安から鎌倉にかけて襖絵や屏風絵に用いられた色紙形が、室町になり次第に料紙として独立したものを指すようになり、イロガミと区別されるようになった。現在では色紙の大きさが、一般に9寸×8寸(約273o×約242o)である。なお、この規格は大色紙と称されることがある。これは今日あまり用いられることがない小色紙が存在するからである。
短冊 タンザク 懐紙(H×W=1尺2寸×1尺6寸)を縦で8裁したもの(H×W=1尺2寸×2寸)。今日では主に絵画用として、広幅短冊(幅2寸5分)もある。「短籍」や「短尺」とも書き、「タンジャク」とも読む。ちなみに、冊とは「かきつけ」を意味する。
中風帯 チュウフウタイ 垂風帯の様式の一。表裂を中廻しと同じ表具地でつくり、裏裂には一般に天地裂と同じものを用いて作ったもの。略して「中風(チュウフウ)」と呼ぶことがある。
中廻し チュウマワシ 一文字および本紙を取り巻く表具地。「ナカマワシ」とも「中縁(ナカベリ、チュウベリ)」ともいい、また単に「中(チュウ)」とも、「廻り」とも呼ぶ。
デッサン額 デッサンガク 水彩画や版画、写真といった薄物作品を額装する際に用いる額。一般に枠・透明ダストカバー・裏板の構造になっている。なお、「水彩椽」や「版画額」と呼ぶこともある。
天地 テンチ 掛物で、中廻しの上下に付ける、中廻しとは別の表具地の名称。様式により、付ける場合と付けない場合がある。上方に付けるものを「天」、下方に付けるものを「地」と呼び、また天地は単に「上下」ともいう。
透明ダストカバー トウメイ
ダストカバー
ダストカバー(dust cover)とは塵埃よけのことであり、透明のダストカバーとは、ガラス板や透明アクリル板など透明の板状で、本紙および表具地を保護するもの。なお、洋額縁業界ではグレージング(glazing)とも呼ぶ。これはそもそも板ガラス、あるいはその取付けを指す語であるが、今日では透明アクリル板を含む意に押し広げて使用している。
富田雲 トミタグモ つないだ霊芝雲を斜線状に織り出し、隙間に宝物文を充填した、今日仏仕立の中廻しへ最もポピュラーに用いる文様。富田雲と称するのは、豊臣秀吉の側近であった富田知信が愛蔵していたことから。
共箱 トモバコ 一般に箱書付きの軸箱のことであるが、厳密には作者本人の筆による箱書のあるもの。
取合 トリアイ 部屋と部屋を仕切るための襖。「中仕切(ナカジキ)」や「間仕切(マジキリ)」ともいう。
鳥の子紙 トリノコガミ 表具紙および表装紙としても用いる、表具では極めて汎用性の高い紙。この紙の未晒し(生成り)色が鶏の卵殻のような淡黄色をしていることから名付けられたという。鳥の子紙はもともと雁皮を原料とする紙で中世より漉かれ始めたが、現在では需要に応えるため供給の少ない雁皮(ガンピ)だけでなく、三椏(ミツマタ)・楮(コウゾ)・木材パルプなどでも漉かれている。なお、鳥の子紙には手漉きと機械漉きがあり、手漉きを本鳥(本鳥の子紙)、機械漉きを新鳥(新鳥の子紙)と略して呼ぶことが普通。また、現在の鳥の子紙は一般に三六判(3尺×6尺)だが、他に四六判、五七判、六八判、七九判などの大判もある。
緞子 ドンス 厚地の絹織物。

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